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もはやN2は最低ライン!日本語のできる人材が充実してきたベトナムの現在

さくら日本語学校(ホーチミン市)

以前と違い、今では日本語のできる人材が増えてきた。

繊維業界では日本語のできる工場の窓口担当者はほとんどいないのだが、それでも、最近では稀に日本語のできる人がいたりして、そうした工場には日本の顧客が集中する。

そういう状況の背景を毎月連載している繊維ニュースのコラムに書いてみた。

秋利美記雄のインドシナ見聞録(31)/夢を砕くな

ベトナムでの日本語のできる人材の充実ぶり

日系企業では日本語できる人材の層が厚くなってきている。

これまでだったら日本語検定試験のN2(2級)の資格があれば、引く手あまただったのが、近ごろは日本語ができるという条件の最低ラインになってきたように思う。

繊維関連の企業でも事務所スタッフなら、どこでも日本語のできる人は少なくない。とはいえ、中国や韓国、台湾に比べればまだまだ見劣りするだろう。(かつてはそうだったが)現在では漢字文化圏でないという不利はいつまでもつきまとう。聞いたり話したりはできても、読み書きについて、漢字文化圏の国の人と比較するのはちょっと酷である。

むしろ、今後は日本語能力だけでなく、業務の把握力など他の要素も人材採用の大きなポイントなっていくだろう。

ベトナム人研修生の活用

今では珍しくとも何ともなくなってしまったが、ベトナムから日本に研修生あるいは実習生との名目で働きに出かけて戻ってくるベトナム人も昨今では多数いる。

その初めは縫製業界でかれこれ20年くらいの歴史がある。

弊社でも15年前ほどからベトナム人研修生を受け入れている日本の縫製工場と繋がりから、日本から戻ってくる優秀な人材を紹介いただき、働いてもらっている。

日本の縫製工場はそうやってベトナム人の研修生の帰国後のケアをすることで、滞在中の逃亡を防いだり、業務習得への熱意を高めたりできるし、ベトナム人本人も3年間という日本滞在期間を終えた後、日本での経験が生かせる職場があれば助かるというわけで、関係者誰もがメリットを得られる仕組みになっている。

私がベトナム語に困らないということもあって、弊社では日本語能力よりもむしろ業務内容をどれだけ把握しているかに力点を置いて人材採用してきた。今後もその方針は変わらない。業務のための言語に過ぎないのだから。

 

 

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